みちのくあかね会は戦後、夫を失った女性が暮らしの糧を生み出すための授産施設として始まりました。昭和33年に「盛岡婦人共同作業所」が発足し、そこで製造されたホームスパンを販売するため昭和37年に「株式会社みちのくあかね会」が設立されました。創業60年を越える現在に至るまで、製作のすべての工程はもちろん運営もすべて女性だけで行われている由縁です。
みちのくあかね会のこれまでのいろいろ
2014年「もりおか暮らし物語賞」受賞!
これは盛岡市の魅力を県内外に発信する「盛岡ブランド」の推進に寄与しその功績が顕著である人や団体に贈られる賞です。
これからも歴史あるホームスパンの魅力を伝え続けていきたいと思っています。
皇室へ服地を献上させていただきました。
昭和59年、平成2年、それぞれの年に、心をこめて手紡ぎ手織りした服地を献上させていただきました。
右は、その時の設計書と生地の見本です。
この服地で作ったジャケットを着用されたお姿が、冊子にて紹介されておりました。
昨年放送された、美の壺「東北の手仕事」が下記の日程で再放送されます!
東北各県の様々な手仕事が紹介されますが、そのうちホームスパンの部分はみちのくあかね会で撮影されました。
ホームスパンの工程が一つ一つ丁寧に紹介されています。
織りの作業の部分では、なかなか見ることのできない距離で撮影されていて必見です!
ぜひご覧ください!
『NHK 美の壺 File:598「東北の手仕事」』(アンコール放送)
・2025年 2/26(水)19:30~19:59 (BSプレミアム4K)
・2025年 3/4(火) 17:30~17:59 (BS) ほか
みちのくあかね会のホームスパンマフラーはすべて手作業で作られています。
染め、紡ぎ、織りはそれぞれの工程に分かれて担当しています。
作るものによって羊毛の種類を選ぶ。
原毛を染料で染める。
手で毛の固まりをほぐす。
カード機に通し繊維をそろえる。同時に混色も行う。
回転をかけ、太さと撚りを調節しながら糸にする。
たて糸の幅の必要な本数と長さを整え、巻き取る。
たて糸を織りのデザインに合わせて通し、機にセットする。
シャトル(ひ)を使い、たて糸によこ糸を組み合わせて布に織る。
織り違いや結び目が無いかチェックし、手直しをする。
お湯に入れて軽く押し洗いし、生地の風合いを出す。
「HOME」家で 「SPUN」紡いだ
羊毛を 手染め 手紡ぎ 手織りした
軽く温かい ざっくりとした風合いの織物
岩手のホームスパン技法は
大正・昭和にかけて農家の副業として定着し
現在は地場産業として生き続けている
その感触は肌に馴染み
丁寧な作りは長くの使用に応える